ここでは、ISO/TS22002-1の規格要求事項と最新製品の該当箇所について掲載します。
(1)規格要求事項
8.装置の適切性,清掃・洗浄及び保守
8.1 一般要求事項
1)食品に接触する装置は、清掃・洗浄、消毒及び保守が容易にできるように設計・製造されることが求められており、
装置の接触面と製品、または清掃・洗浄システム間で相互干渉し合わないようにすることが要求されている。
※原材料、製品の特性、特にpHや塩分濃度に対して十分耐えられること、通常SUS304以上が推奨される。
2)食品に接触する装置の構造は、繰り返し行われる清掃・洗浄に対して耐久性のある材質で構成されることが
要求されている。
8.2 衛生的な設計
1)衛生面からみた装置に求められる要求としいて、最低限次の事項に適合することが要求されている。
a)装置は、残渣等が堆積し難い、平滑で、洗浄・清掃が可能な表面であり、作業性の良い設計となっていること、
またウェットゾーンでは水が溜まらないようになっていること。
b)製造する製品特性や清掃・洗浄作業、洗浄剤に侵されない耐性のある材質であること。
8.3 製品接触面
1)製品に接触する面は、食品製造で使用が認められた材質の材料を用いて装置製造を行うこと
が要求されている。(日本では、食品衛生法の「食品・添加物等の規格基準」で定められている)。
また、この材料には更なる要件として、不浸透性であること、発錆または腐食しないものである
ことが求められている。
※通常、SUS、アルミ、PETの強化プラスチック、ポリエチレンなどが推奨される。
<要求事項に該当>
⇒ステンレスモーターおよびサニタリーポンプの設備導入は製造現場に必須
①ステンレスの無垢材料を使用しているため、不浸透性で、発錆かつ腐食に強い
②ステンレスモーターは、塗装された鉄製モーターと異なり、ステンレスの無垢材料のため、塗装片剥離による
異物混入事故は起きない
③ステンレスモーターは、鉄やアルミ製モーターにみられるボディー表面の凹凸(放熱フィン)がないため、
原材料や周囲環境による残渣等が堆積し難く、水が溜まらないので、洗浄がしやすい
※ステンレスモーター及びサニタリーポンプは、要求事項に該当する最新の製品
(2)規格要求事項
11.清掃・洗浄及び殺菌・消毒
11.1 一般要求事項
1)食品加工装置と加工環境が、継続的に衛生的な状態に維持されるよう、清掃・洗浄及び殺菌・消毒のプログラムを
確立することが求められている。
11.2 清掃・洗浄及び殺菌・消毒用のための薬剤及び道具
1)施設や装置は、ウェット或いはドライの清掃・洗浄やサニテーションはし易い状態に維持することが要求されている。
3)清掃・洗浄及び殺菌・消毒の道具及び装置は、衛生的な設計で、異物混入や有害物質溶出などの汚染源とならない
ように維持管理することが要求されている。
11.3 清掃・洗浄及び殺菌・消毒プログラム
1)施設及び装置のすべての部分について、清掃・洗浄及び殺菌・消毒プログラムを定めることが要求されている。
<要求事項に該当>
⇒ステンレスモーターおよびサニタリーポンプの設備導入は製造現場に重要
①清掃・洗浄及び殺菌・消毒に、不浸透性で、発錆かつ腐食に強い
②発錆や腐食部で発生しやすい細菌、ウイルスも清掃・洗浄および殺菌・消毒がしやすい
③鉄やアルミ製モーターに見られるモーターカバーは不要のため、埃の堆積、害虫や鼠などの発生源、住処とならず衛生的
④腐敗しやすい卵製品、乳製品、食肉・魚肉加工(血・肉)などの加工設備・機器の清掃・洗浄および殺菌・消毒が
必須な製造現場に最適
⑤衛生面を向上できることにより、管理のしやすさ、洗浄時の漏電・感電などの危険からの安全確保など、作業効率改善
に繋がる
※ステンレスモーター及びサニタリーポンプは、要求事項に該当する最新の製品
※次回※ 食品衛生法の改正のまとめ