ここでは、一般的衛生管理プログラム(ハード面)について掲載します。
(1)衛生管理についての基本的な考え方
一般衛生管理は、食品の安全性を確保する上で必ず実施しなければならない基本的な事項で
あり、加えて、食中毒の原因の多くは一般衛生管理の実施の不備であることから、食品の安全性
を確保するためには、施設設備、機械器具等の衛生管理、食品取扱者の健康や衛生の管理等
の一般衛生管理を着実に実施することが不可欠である。このため、一般衛生管理をより実効性
のある仕組みとする必要がある。
その上で、HACCPによる衛生管理の手法を取り入れ、それぞれの事業者が使用する原材料、
製造方法等に応じて、食中毒菌汚染、異物混入等の危害要因を把握し、それらを食品衛生上
問題のないレベルにまで除去又は低減するために特に重要な工程を管理し、検証・改善する
仕組みを自ら構築し、実行することにより、我が国の食品の安全性の更なる向上を図ることが
必要である。
<Webサイト>
“食品衛生管理の国際標準化に関する検討会 最終とりまとめ(PDF)”.厚生労働省.
https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11135000-Shokuhinanzenbu-Kanshianzenka/0000147434.pdf
(参照 2018-09-07)
(2)一般的衛生管理プログラムとは
衛生的作業環境を維持することにより、HACCPシステムの導入を一層容易なものにして、
その効果を高めるために整備しておくべき衛生管理の基礎(土台)として不可欠な要件です。
安全な食品を製造加工するために、
①施設/設備/器具の保守管理、
②施設/設備/器具の洗浄・殺菌、
③作業員の衛生管理 等、
食品取扱作業環境を整えるために一般的に行う衛生管理のためのプログラム
(3)一般的衛生管理プログラムの要件
コーデックス委員会の「食品衛生の一般的原則」8要件(一部抜粋)
②施設の設計および設備
施設の設備や装置は、汚染を最小限にするように設計・配置され、しかも耐久性があり、適切な
保守管理や洗浄・消毒が可能で、 食品と接触する部分が無害であることが求められます。
また、設備は温度、湿度やその他の管理要件に対して安定していると同時に、有害小動物の
侵入を防ぎ、棲みかにならないような効果的な防御が必要です。
(A)一般的要件
食品と接触する装置や容器(使い捨て以外)は、食品の汚染 を避けるように適切に清浄,消毒
および保守できることを保証するように設計します。装置や容器は、無毒の材質でつくられて
いて、耐久性があり、移動可能で、保守、洗浄、消毒、モニタリングのために分解できることが
必要です。このことは、有害小動物の点検を容易にするためにも必要です。
<Webサイト>
“一般的衛生管理プログラムとは(PDF)”.一般財団法人食品産業センター.
https://haccp.shokusan.or.jp/wp-content/uploads/2016/05/3_1_guidance_guide2_3.pdf
(参照 2018-09-07)
※次回※ HACCPによる衛生管理(ソフト面)